仮想通貨のQ2~Q3(4月~9月)の市場分析

 

海外の相場分析と私の分析をまとめました。

 

多くの人が2017年の上げ相場が2018年以降も継続すると予測していましたが、現実は真逆でした。

 

こちらは市場の分布図となります。

BTC、ETH、BCH、XRP、EOSの5銘柄で市場の80%の時価総額を占めています。

 

以前は、トップ5にLTC(ライトコイン)が含まれていましたが、EOSの台頭によりその座を譲ることとなりました。

EOSの台頭の理由はメインネットのリリースとEthereumブロックチェーンから独自のEOSブロックチェーンへのトークン移行のためです。

 

この1月からの下げ相場の中で、最も注目したい通貨はテザー(USDT)です。

テザーは2018年第1四半期と第2四半期に合計で約20か所の取引所に上場しています。

仮想通貨をテザーに換えることによって、多くの人が暴落を回避しようとしたことから需要が高まり上場が加速しました。

2018年1月からの仮想通貨の平均下落率は約80%で、Bitcoinは70%、Ethereumは75%、Zashは96%、Qtumは93% 、ナノは95%低下しましたが、トップ50のコインの中で最も小さい下落は、わずか17%のテザー(USDT)でした。

 

取引高とビットコイン価格の相関について

ビットコインは、仮想通貨市場におけるマーケットリーダーであり基軸通貨でもあります。

ビットコインの価格が下落すると、仮想通貨市場全体が引きずられる傾向があることはよく知られています。

そして、ビットコインが下がった時は、アルトコインはそれ以上に下落率が大きいことも去年から仮想通貨投資を行っていた人たちはよく知っていますね。

これは、取引高とビットコイン価格との間に関係があることを示唆しています。

こちらの図からわかるように、高い取引量の時はビットコイン価格が大きく上昇していますが、取引量が不安定な時はビットコイン価格の低下を伴っています。

 

ICOに関して

2018年1月から第2四半期(6月末)までの間に606のICOが終了しました。

現在仮想通貨の種類は約2100ほどありますが、6月以降のICOをふくめると、おそらく今年だけで700近く通貨が増えています。

この700通貨のうち実際に上場した通貨はどのくらいだと思いますか?

約6分の1(120/700)と言われています。

つまり大半の通貨はまだどこにも上場すら果たせていません。

取引所側も出来高が期待できない銘柄は上場させたがらないので、ICO時の反応(盛り上がり、話題性など)は注視しています。

上場していないというのは取引ができないので強制ホールドの状況ですが、当然のごとくそのままフェードアウトしていくような通貨も出てくるでしょう。

そして上場できたとしてもほぼ全ての銘柄がICO価格を大きく割っています。

こちらは2018年4月~6月のICOでの調達額の分布です。

ICOの総数の約60%は、シンガポール、英国、米国、エストニア、スイス、ロシアなどの国に集中しています。

上位10カ国でICOの資金調達総額の84%を占めていました。
これは、ブロックチェーン開発を行っている国がいくつかの国に集中していることを示しています。

 

 

2018年Q3、Q4に関して

依然として回復とはほど遠い相場が続いていますが、ETFの認可という一つの大きな希望も出てきています。

もし仮に認可された場合は今年1月からの損失を取り戻せるほどの上昇も十分に期待できます。

これは以前ゴールド(金)がETFに認可された時を思い出すとわかるはずです。

ただし、ETFに認可されなかった場合や、今後仮想通貨市場に参入すると思われていた企業などが撤退した場合、壊滅的なダメージを受ける可能性も考えておいたほうがいいかもしれません。

現在、綱渡りの相場が続いていますが、私個人的にはそろそろ底かなという思いも持っています。

すでに時価総額は全体で20兆円を切ろうという所まで落ちてしまっていますが、年初に100兆円だった事を考えるとさすがに落ちすぎです。

日本の仮想通貨投資家人口は昨年12月に出川のCM効果で350万人に達しましたが、現在はおそらく100万人を大きく切っていると思われます。

しかし、秋頃にヤフーの参入も噂されているので、サイバーエージェントのように取引所断念などのニュースが出ない限りはまた投資家も徐々に増えてくるのではと淡い期待をしています。

 

元々、仮想通貨はボラティリティが大きくハイリスク、ハイリターンが多くの人に好まれていましたが、最近は特に情報感度の高さも勝つためには必須となってきているので去年よりもさらに玄人向けになりつつあります。

旨味が減ってきているのも事実です。

 

今後は、相場やニュースを注視しつつ、状況によっては逃げるという選択肢が必要となる局面も出てくるかもしれません。

特にETF関連のニュースは今後の相場に大きく影響するので注目しておいて下さい。

 

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