ハイプサイクルから見る仮想通貨(ブロックチェーン)の位置

 

2018年最新版のハイプサイクルです。

技術の認知度や期待感、成熟度、普及など様々な角度から、流行り廃りを図にしたものです。

年に一度ガートナー社が発表していますが、企業が次の流行りの分野を探すために参考指標として活用しているデータです。

 

その技術がどの時期に来ているのか、5つのtimeで表されます。

1、Innovation Trigge   黎明期

ハイプ・サイクルの最初の段階は、「技術の引き金」またはブレークスルー(飛躍的前進)から始まる。新製品発表やその他のイベントが報道され、関心が高まる。

2、Peak of Inflated Expectations 流行期

次の段階では、世間の注目が大きくなり、過度の興奮と非現実的な期待が生じることが多い。成功事例が出ることもあるが、多くは失敗に終わる。

3、Trough of Disillusionment 幻滅期

技術は過度な期待に応えられず急速に関心が失われ、「幻滅のくぼ地」に入る。そしてメディアはその話題や技術を取り上げなくなる。

4、Slope of Enllightenment 回復期

メディアでその技術が取り上げられなくなった一方、いくつかの事業は「啓蒙の坂」を登りながら継続し、その利点と適用方法を理解するようになる。

5、Plateau of Productivity 安定期

広範に宣伝され受け入れられるようになると、技術は「生産性の台地」に到達する。その技術は徐々に安定し、第二世代、第三世代へと進化する。その台地の最終的な標高は、その技術が広範に適用可能かあるいはニッチ市場のみかによって、様々である。

 

残念ながら、ブロックチェーンに関しては、2018年には流行期を過ぎ、すでに幻滅期に入っています。

幻滅期・・技術は過度な期待に応えられず急速に関心が失われ、「幻滅のくぼ地」に入る。そしてメディアはその話題や技術を取り上げなくなる。

これ、今の状況にピッタリだと思いませんか?

2017年がブロックチェーン技術のピークであったと言えます。

 

このハイプサイクルの中で私が注目したい技術はInnovation Trigger(黎明期)の中にあるBlockChain for Data Securityです。

文字通り、データセキュリティのためのブロックチェーン技術です。

現在はブロックチェーン技術は暗号通貨の交換に用いられることが多いですが、今後はセキュリティの向上のためにブロックチェーン技術が用いられる事が増えてくると予想されています。

日本だとブロックチェーン技術を用いたセキュリティに関しては富士通がわりと力を入れて研究しています。

 

量子コンピュータが2020年以降に登場し、2030年にはかなり高い精度で暗号技術の解読が可能になると言われていますが、データ改ざんや、ウォレットのハッキングなど様々な問題が起こる可能性があるため、今後そちらのほうの技術も注目されてくるかもしれません。

 

ブロックチェーン技術自体はすでにハイプサイクル上では幻滅期に入ってしまいましたが、今後ゆっくりと回復期、そして安定期へと移行すると思われるので、去年みたいなバブル相場はもう当分の間は訪れないと思いますが、緩やかに価格が上昇し始めていくと思われます。

 

 

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