大暴落したイラクディナールでの一攫千金について

大暴落したイラクディナールでの一攫千金について

何十年も前からある話なのですがイラクディナールの通貨を持っていたら億万長者になれるという儲け話を聞いたことはないでしょうか？

本当に定期的に出てくる話なんですよね。

イラクディナールというのはイラクの通貨の事で、元々は1ディナール＝2.8ドルでアメリカドルとペッグされていました。

しかし湾岸戦争以降3000ディナール⁼1ドルに大暴落したという歴史があります。

湾岸戦争前と比べて紙幣の価値は8000分の1まで暴落したという事になります。

その理由は政府が大量に紙幣を発行したり、経済制裁が加えられた結果それまで発注していたスイスの印刷技術が使用できなくなり
新たに発行した紙幣の偽札が出回ったりと色々な混乱が原因となっていました。

2000年代前半から、このイラクディナールを題材とした投資詐欺が日本だけでなく、世界中で度々生まれてきました。

その謳い文句は「イラクディナールの紙幣を持っていたら将来数千倍に上がる可能性がある」というものです。

｢米軍が撤退すれば貨幣価値はすぐに20～30倍になる｣、「新たな油田が見つかったからイラク紙幣の価値がどんどん上がってくる」等々。

日本でも25000イラクディナール (IQD) ＝約1900日本円 (JPY)の本来の相場のイラク紙幣を、10万円くらいで買ったりと本来の価格の数十倍で買わされる話は昔からよくありました。

詐欺ではないですが、日本でもイラクディナールで検索したら紙幣販売店がいくつも出てきますがどれも数十倍の価格で売られています。

イラクディナールの価値が数千倍に上がることなどあり得ないことは少し考えたらよくわかるはずなんですよね。

イラク人の平均月収は約８万円となっていますが、彼らの持っている通貨が数千倍になったらみんな億万長者になってしまいます、、、、

現実的に考えてそんな事は絶対にありえないというのは多くの人は気付く事でしょう。